「BtoBサービスのLPを作りたいが、BtoC向けの事例ばかりで参考にならない」 「SaaSのLPはどこも似た構成に見えるが、何を真似すればいいのか分からない」

LP制作の参考事例を探すとき、BtoBは意外と情報が少ないジャンルです。世の中のLP解説記事の多くは化粧品や脱毛などBtoC向けで、そのノウハウをそのまま法人向けサービスに当てはめると、まず成果は出ません。

当サイト「ランディングページ集めました。」では17年間・3,000枚以上のLPを収集しており、BtoBカテゴリだけで101枚の蓄積があります。本記事ではその中から、SaaS・営業支援・業界特化システム・フランチャイズ募集まで、BtoBの主要サブジャンルを網羅する形で10事例を厳選し、デザインと構成の傾向を解説します。

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BtoBのLPがBtoCと決定的に違う3つの前提

事例の前に、このジャンルの設計思想を押さえておきましょう。BtoB LPの成否は、デザインの巧拙よりこの前提を理解しているかで決まります。

1. その場で「買う」人は誰もいない

BtoBの購買は検討期間が長く、金額が大きく、複数人の承認(稟議)を経ます。LPを見たその場で契約が決まることはまずありません。だからLPのゴールは購入ではなく、資料請求・無料デモ・問い合わせといった「次の一歩」に設定されます。

ここから導かれる重要な原則が、「LPはホワイトペーパー(資料)を渡すための装置である」という考え方です。閲覧者は社内で「こういうサービスがあります」と説明する材料を探しています。LPは閲覧者本人だけでなく、その先にいる上司・決裁者を説得するための武器を渡す場なのです。

2. 閲覧者は「比較検討」を前提に見ている

BtoBの担当者は、ほぼ必ず複数サービスを並行して調べています。だからファーストビューで「誰向けの・何の・どんな強みのサービスか」が3秒で伝わらないLPは、比較の土俵にすら乗れません。逆に「導入実績ロゴ」「シェアNo.1」などの一目で分かる信頼情報は、BtoCより遥かに強く効きます。

3. 感情より「社内で説明できる理屈」

BtoCのLPは感情(欲しい・なりたい)を動かしますが、BtoBの担当者が最終的に必要なのは「なぜこれを選んだのか」を社内に説明できる理屈です。費用対効果、導入工数、サポート体制、セキュリティ——華やかさより「稟議に通る情報」が網羅されているかが勝負になります。

BtoB・SaaSのLPデザイン事例10選

それでは事例です。サブジャンルごとに見どころを解説します。

1. サロン特化POSシステム(業界特化SaaS)

ランディングページサムネイル 【サロン特化】予約・カルテ・売上管理・販促を完全一元管理できる、業界唯一のPOSシステム

【サロン特化】予約・カルテ・売上管理・販促を完全一元管理できる、業界唯一のPOSシステム

タイトルからして「サロン特化」「業界唯一」と、対象業界と独自性を一言で宣言している事例。BtoB SaaSは「汎用ツール」より「あなたの業界のためのツール」のほうが圧倒的に刺さります。BtoBでは少数派の黄色基調も、サロンという業界のトーンに合わせた選択と読めます。業界特化SaaSのLPを作るなら、まずこの「宣言の明確さ」を真似すべきです。

2. カイタク(営業支援サービス)

BtoB向けフルサポート伴走型の営業支援サービスならカイタク

BtoB向けフルサポート伴走型の営業支援サービスならカイタク

「フルサポート伴走型」というサービス提供スタイルそのものを差別化軸にした事例。営業支援・代行は成果が見えにくく不安が大きい商材のため、「丸投げできる」のか「一緒にやる」のかの立ち位置を最初に明示するのが定石です。BtoBの王道である青基調で、信頼感を底支えしています。

3. カクトク(営業代行マッチング)

営業代行・アウトソーシングならカクトク

営業代行・アウトソーシングならカクトク

同じ営業領域でも、こちらは白基調でプラットフォーム感・中立感を演出する方向。事例2と並べて見ると、同ジャンル内でのポジショニングの違いがデザインにどう表れるかが分かります。競合がひしめく領域では、この「並べて見たときの差」の設計こそがLPデザインの仕事です。

4. BizHint(リードジェネレーション)

リードジェネレーション BizHint

マーケター・経営層向けメディアのリード獲得型LP。この種のLPは「広告を出す側」が作っているだけに、CTA設計やオファー(資料・事例集)の見せ方が洗練されています。自社LPの資料請求導線を設計する際のベンチマークとして見る価値があります。

5. TETORI(Web接客ツール)

Web接客ツールTETORI

BtoB SaaSでは珍しい紫基調の事例。青一色になりがちなSaaS市場で、ツール一覧やバナーに並んだときの識別性を確保できます。紫は「先進性・クリエイティブ」の文脈で使われる色で、マーケティングツールという商材との相性も良い選択です。

6. スピークバディ for Business(法人向け研修)

ランディングページサムネイル 【法人向け】スピークバディ|累計学習者500万人以上の英会話学習アプリ

AI英会話 スピークバディ for Business

BtoC で知られたサービスの法人版LPという典型パターン。「for Business」型のLPでは、個人向けの世界観を引き継ぎつつ、人事・研修担当者向けに「人材育成」「福利厚生」へ訴求を組み替える必要があります。BtoC資産をどうBtoBに翻訳するかの参考になる事例です。

7. tunaEC(Shopify EC制作)

ランディングページサムネイル ShopifyEC制作ならtunaEC

ShopifyEC制作ならtunaEC

受託制作サービスのLP。「EC制作」ではなく「Shopify EC制作」と技術・プラットフォームで特化を宣言しています。受託業はサービス内容での差別化が難しいため、「何の専門家か」を絞るほど問い合わせの質が上がる、という教科書的な事例です。当方もLP制作を請けている立場として、この絞り込みの効果は実感しています。

8. 予約番(旅館・ホテル向け予約システム)

ランディングページサムネイル 旅館・ホテル宿泊予約システム 予約番

旅館・ホテル宿泊予約システム 予約番

宿泊業界という特定業界向けの基幹システムの事例。この種のLPは派手さより「業界の業務をちゃんと分かっている」ことの証明が命です。業界用語を正しく使い、現場の困りごとから書き起こす——橙基調の親しみやすさも、ITに身構えがちな業界への配慮と読めます。

9. 需っ給さん (食品製造業向け需給調整システム)

ランディングページサムネイル 需っ給さん | 過剰在庫・欠品削減に|食品製造業向け需給調整システム

需っ給さん 食品製造業向け需給調整システム

「食品製造業の需給調整」という超ニッチ特化の事例。市場が狭いほど、LPは「検索でたどり着いた数少ない見込み客を絶対に逃さない」設計になります。ネーミングの親しみやすさ含め、ニッチBtoBの戦い方として面白いサンプルです。

10. ときわ亭(フランチャイズ加盟募集)

ランディングページサムネイル ときわ亭フランチャイズシステム

ときわ亭フランチャイズシステム

見落とされがちですが、フランチャイズ加盟募集もBtoB LPの一大ジャンルです。相手は法人または独立希望の個人事業主で、「投資回収モデル」「開業までの流れ」「本部サポート」が三種の神器。赤基調はブランドの世界観と「事業としての本気度」を同時に伝えます。飲食FC系は白基調のPocketFitnessと見比べるのもおすすめです。

事例から見えた配色の傾向

BtoBカテゴリ101枚を俯瞰すると、配色の傾向は明確です。

配色与える印象使われ方
青系信頼・誠実・ITBtoBの圧倒的多数派。迷ったら青、だが埋もれるのも青
白系中立・洗練・プラットフォームマッチング系、メディア系
緑系安心・堅実業務システム、インフラ系
橙・黄系親しみ・現場感非IT業界向けツール、店舗向けサービス
紫系先進性・差別化マーケティングツール、新興SaaS
黒系重厚・本気度FC募集、ハイエンド商材

BtoBは「とりあえず青」が定石化しているからこそ、競合がすべて青なら、あえて外す価値があります。事例1:サロン特化POSシステム(黄)や事例5: TETORI(Web接客ツール)(紫)はその好例です。ただし外すのはキーカラーだけにして、トーン自体はビジネスの信頼感を守る——このバランスが実務上のポイントです。

リードが取れるBtoB LPの基本構成

  1. ファーストビュー「誰向けの・何の・どんな強みの」サービスかを1画面で。導入社数・継続率・シェアなど一目で分かる実績を添える
  2. 導入企業ロゴ:BtoB最強の信頼要素。ファーストビュー直下が定位置
  3. 課題提起:ターゲットの業務上の「あるある」を言語化。業界用語の精度が信頼を左右する
  4. 機能・解決策:機能の羅列ではなく「課題→この機能で解決」の対応で見せる
  5. 導入事例・成果:数字(工数◯%削減など)+担当者の顔。稟議で引用される部分
  6. 料金:公開できるなら公開が原則。非公開なら「お見積り」への心理障壁を下げる工夫を
  7. 導入の流れ・サポート:「契約後に放置されないか」の不安を消す
  8. FAQ:セキュリティ、契約期間、他ツール連携
  9. CTA:「問い合わせ」一本ではなく、資料請求・無料デモなど温度感に応じた複数の入口を用意する

特に9は重要です。検討初期の人に「お問い合わせ」は重すぎます。当サイトでもお役立ち資料という軽い入口を設けているのは同じ理屈です。CTAの段階設計だけでリード数が大きく変わります。

構成の基本原則は「成果が出るLPの作り方【2026年版】CVRを上げる7つの原則」も参考にしてください。

よくある失敗:BtoCの「煽り」を持ち込む

このジャンルで最も多い失敗は、BtoC通販流の煽り表現をそのまま使ってしまうことです。

カウントダウン、過剰な限定訴求、感情に振り切ったコピー——個人の衝動買いには効いても、稟議を通す立場の担当者には「社内に見せられないLP」になります。むしろ情報の網羅性と誠実さこそが、BtoBにおける最大の「売り文句」です。

逆もまた失敗です。製品カタログをそのまま縦に並べたような、課題提起のないLPはリードが取れません。「誠実に、しかし物語の順序で」がBtoB LPの設計思想です。

まとめ

  • BtoB LPのゴールは購入ではなく「次の一歩」(資料請求・デモ)。閲覧者の先にいる決裁者まで届く設計を
  • ファーストビューは「誰向けの・何の・どんな強み」を3秒で。導入ロゴが最強の信頼要素
  • 配色は青が定石だからこそ、競合状況次第で「外す」判断も戦略になる
  • CTAは温度感別に複数用意する。「お問い合わせ」一本は機会損失

当サイトのBtoBカテゴリでは101枚のLPを掲載しています。競合サービスのLPと並べて眺めるだけでも、自社の立ち位置が見えてくるはずです。

LP制作のご相談を受け付けています 17年・3,000枚以上のLP収集実績をもとに、リード獲得につながるBtoBサービスのLPを制作します。資料請求・デモ申込の導線設計からご相談ください。 無料で相談する →