「LPを公開したのに、問い合わせも購入も増えない」
そんな悩みを持つ方から相談をいただくことが増えています。原因のほとんどは、LPの「デザインの美しさ」ではなく、訪問者を行動に導く設計ができているかどうかの差です。
当メディアは2009年の開設以来、17年間にわたって国内外のLPを収集・掲載し続け、その数は3,000枚以上。成果を出しているLPと出せていないLPを長年見比べてきたからこそ見えてきた、CVR(コンバージョン率)を上げるための7つの原則を解説します。
この記事でわかること
- 成果が出るLPと出ないLPの本質的な違い
- CVRを上げる7つの原則(ファーストビュー〜改善まで)
- 制作前に必ず決めておくべき3つのこと
- 公開後に成果を伸ばすA/Bテストの活用法
成果が出るLPと出ないLPの本質的な違い
3,000枚以上のLPを見てきた経験から言えることが1つあります。成果が出るLPは「作り手の論理」ではなく「読み手の心理」で設計されているということです。
「自社の強みをすべて伝えたい」「デザインをかっこよくしたい」という作り手の視点でLPを作ると、訪問者が「自分ごと」として読めず、離脱につながります。
❌ 成果が出ないLP
・自社のサービス説明から始まる
・強みを羅列するだけで「読み手への恩恵」が見えない
・デザインは綺麗だがCTAが少ない・見つけにくい
・「作って終わり」で改善されない
✓ 成果が出るLP
・読み手の悩み・課題から始まる
・強みが「読み手の生活の変化」として語られている
・CTAが適切な場所に複数設置されている
・データを見ながら継続的に改善されている
この違いを意識したうえで、以下の7つの原則を見ていきましょう。
CVRを上げる7つの原則
01流入元との「メッセージの一致」を確保する
LPに訪れる訪問者は、何らかの広告・SNS投稿・検索結果などを経由してきます。その流入元で見たメッセージと、LPで最初に目にするメッセージが一致していないと、訪問者は「自分が探していたページではない」と感じて離脱します。
これを「メッセージマッチ」と呼び、LPのCVRに最も大きく影響する要因の一つです。
メッセージマッチのチェックポイント
- リスティング広告のキーワード・見出しと、LPのファーストビューの言葉は一致しているか
- SNS広告のクリエイティブで訴求した内容が、LPの冒頭で展開されているか
- 「この広告を見た人が期待する答え」がLPの中に存在するか
広告からの流入であれば「その広告コピーの答え」が、SNSからの流入であれば「その投稿が気になった人の疑問への答え」がLPの冒頭にある状態を目指しましょう。
02ファーストビューで「3秒以内に自分ごと化」させる
訪問者がページを開いてから離脱するまでの時間は、平均して数秒〜十数秒と言われています。スクロールしなくても見えるファーストビューで、「これは自分に関係がある」と感じてもらえるかどうかが、その後を読んでもらえるかどうかを決めます。
ファーストビューに入れるべき4つの要素
- キャッチコピー:ターゲットの悩みや欲求に直接触れる一文
- サブコピー:キャッチコピーを補強する具体的な説明
- ビジュアル:商品・サービス・人物など、訴求内容を視覚的に伝える画像や動画
- CTAボタン:スクロール前に必ず1つ。「今すぐ〇〇する」など行動を促す文言で
ファーストビューでよくある失敗
「当社は〇〇業界のリーディングカンパニーです」のような自己紹介から始まるLPは、訪問者が「自分に関係があるかどうか」を判断できず離脱しやすい。主語を「自社」ではなく「訪問者」に変えるだけでCVRが改善するケースが多い。
03「機能」ではなく「ベネフィット」で伝える
商品・サービスの特徴や機能をそのまま並べただけでは、訪問者の購買意欲は高まりません。大切なのは、「その機能によって、読み手の生活・仕事・気持ちがどう変わるか」というベネフィット(恩恵)で語ることです。
| 機能訴求(△) | ベネフィット訴求(○) |
|---|---|
| 重さ180gの軽量設計 | スマートフォンより軽く、長時間持ち歩いても疲れない |
| AIによる自動分析機能搭載 | 毎週2時間かかっていたレポート作成が、5分で完了 |
| 24時間サポート対応 | 深夜のトラブルも一人で抱え込まなくていい |
| オーガニック原料100%使用 | 肌の弱いお子様にも安心して使える |
機能はあくまで「根拠」です。訴求の中心は常に「読み手の生活がどう変わるか」に置きましょう。
04強みは「3つ」に絞って印象に残す
自社の強みや特徴をすべて伝えたくなる気持ちはわかりますが、情報が多すぎると訪問者の記憶に残りません。心理学では「マジカルナンバー3」と呼ばれるように、人が一度に処理して記憶できる情報のまとまりは3つ前後が最適とされています。
LPの訴求ポイントは3つに絞り、それぞれを簡潔かつ視覚的に伝えるセクションを設けましょう。1つでは物足りなく、5つ以上では多すぎて印象が散漫になります。
強みを3つに絞るときの基準
- 競合他社が言っていないことか
- ターゲットが「それが欲しかった」と感じることか
- 具体的な数字・事実・根拠で裏付けられるか
05社会的証明で「信頼」を積み上げる
どれだけ魅力的な訴求があっても、「本当に大丈夫か」という不安がコンバージョンを妨げます。この不安を解消するのが社会的証明(ソーシャルプルーフ)です。
| 社会的証明の種類 | 効果的な使い方 |
|---|---|
| お客様の声 | 実名・顔写真つきで、ターゲットに近い属性の方の声を選ぶ。「使ってみてよかった」より「○○という悩みが△△に変わった」という具体的な変化を入れる |
| 導入実績・数字 | 「累計○万人」「継続率○%」「導入企業○社」など定量的な実績。数字は具体的であるほど信頼度が上がる |
| メディア掲載・受賞 | 第三者機関からの評価は信頼の裏付けになる。ロゴを並べるだけでも効果的 |
| 専門家・著名人の推薦 | その分野の権威ある人物のコメントは、特にBtoBや健康・美容系で効果的 |
社会的証明は「お客様の声」セクションとしてまとめるだけでなく、ファーストビュー・CTAの近くなど複数箇所に分散して配置するとより効果的です。
06CTAボタンは「3か所以上・目立つ色・具体的な文言」で
CTAボタンはLPの中で最も重要なUI要素です。どれだけ優れたコンテンツがあっても、CTAが見つけにくければ成果は出ません。
CTAボタン設計の3原則
- 3か所以上設置する
ファーストビュー内・コンテンツの区切り・ページ最下部の最低3か所。購買意欲が高まった瞬間にすぐ行動できる環境を作る - ページ内で最も目立つ色にする
ページのメインカラーと対比する色(補色)を使う。背景に溶け込む色は絶対に避ける - 文言を具体的にする
「お申し込みはこちら」より「無料で資料をダウンロードする」「今すぐ30日間無料で試す」など、次のアクションと得られる価値を明示する
CTAボタンでよくある失敗
複数のCTAで異なるアクション(「購入する」「資料請求」「問い合わせ」)を並列に置くと、訪問者が迷って離脱する原因になります。LPに設置するCTAは原則1種類に絞ることで、行動の迷いをなくしましょう。
07公開後もデータを見て「改善し続ける」
LPは公開してからが本当のスタートです。どれだけ丁寧に設計しても、公開直後から最高のCVRが出ることはほとんどありません。実際の訪問者のデータを見ながら改善を続けることで、CVRは着実に上がっていきます。
まず確認すべきデータ
| 指標 | 確認すること | 改善のヒント |
|---|---|---|
| 直帰率 | ページを開いてすぐ離脱している割合 | 高い場合はファーストビューに問題がある可能性 |
| スクロール率 | どこまで読まれているか | 離脱が集中しているセクションを特定して改善 |
| CVR | 訪問者のうち何%がCVしたか | 全体の基準指標。改善の成果を測る |
| CTAクリック率 | CTAボタンが押されている割合 | 低い場合はボタンの文言・色・位置を見直す |
A/Bテストで「勘」から「データ」に変える
「このキャッチコピーの方がいいはず」「ボタンはオレンジの方が目立つはず」——こうした仮説は、A/Bテストで実際のデータとして検証することで、根拠ある改善ができます。
A/Bテストとは、2つのパターン(AとB)を訪問者にランダムに表示し、どちらがより高いCVRを出すかを比較する手法です。一度に変える要素は1つに絞り、十分なサンプル数(各パターン最低100〜200セッション)が集まってから判断しましょう。
A/Bテストで試す効果が高い要素(優先順)
- ファーストビューのキャッチコピー(最も成果への影響が大きい)
- CTAボタンのテキスト・色
- ヒーロー画像・ビジュアル
- 価格・特典の見せ方
- お客様の声の内容・配置
改善サイクルを回し続けることで、公開当初と比べてCVRが2倍・3倍になることも珍しくありません。LPは「育てるもの」という意識で、継続的な改善に取り組みましょう。
制作前に必ず決めておくべき3つのこと
7つの原則を活かすためにも、LP制作に入る前に以下の3点を明確にしておくことが重要です。
① ターゲットを一人に絞る
「20代〜50代の女性」のような広いターゲット設定ではLPは機能しません。「35歳・都内在住・子育て中・時間がなく肌ケアを後回しにしている会社員女性」のように、一人の具体的な人物像(ペルソナ)を設定することで、刺さるコピーと訴求が生まれます。
「このLPは誰に向けて書いているか」が明確であればあるほど、その一人に深く刺さる言葉が選べます。結果として、同じような悩みを持つ多くの人に響くLPになります。
② コンバージョンを一つに決める
LPの目的は必ず一つに絞ります。「購入してほしい」「問い合わせしてほしい」「資料請求してほしい」を同時に求めるLPは、訪問者が迷って結局何もしないという結果を招きます。
「このLPを読んだ人に、最終的に何をしてほしいか」を一つ決め、すべての設計をそのゴールに向けて一本化しましょう。
③ 自社だけの強み(バリュープロポジション)を言語化する
バリュープロポジションとは、「ターゲットが求めていて、競合は提供できていない、自社だけが提供できる価値」のことです。
競合他社も同じことを言っていることを強みとして打ち出しても、差別化になりません。「なぜ競合ではなく自社を選ぶべきか」の答えを明確にしたうえで制作に入ることで、LPのメッセージに一貫性が生まれます。
バリュープロポジションを見つける3つの問い
- ターゲットが最も困っていること・求めていることは何か
- 競合他社が提供できていない(または弱い)ことは何か
- 自社が誰にも負けない・胸を張って言えることは何か
まとめ:成果が出るLPの7原則
CVRを上げる7つの原則 まとめ
- 流入元との「メッセージの一致」:広告とLPの言葉を揃える
- ファーストビューで自分ごと化:3秒以内に「これは自分向けだ」と感じさせる
- ベネフィットで伝える:機能ではなく「読み手の生活の変化」を語る
- 強みは3つに絞る:情報を絞ることで記憶に残る
- 社会的証明で信頼を積む:お客様の声・実績・受賞を複数箇所に配置
- CTAは3か所以上・具体的な文言で:行動の機会を逃さない設計
- 公開後もデータで改善し続ける:A/BテストでCVRを継続的に向上させる
LPに「完成」はありません。公開後もデータを見ながら改善を重ねることで、同じ広告費・同じアクセス数でも成果は大きく変わります。「作って終わり」ではなく「作って育てる」という意識こそが、成果を出し続けるLPの本質です。
また、この7つの原則はLP制作を外注する場合にも重要です。制作会社を選ぶ際に「これらの原則を理解して設計してくれるか」という視点を持つと、発注の判断基準が明確になります。
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